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とりあえず、出張中のパリから見たこと、感じたことを発信中!!
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ランボーやロッキーはフラフラのソビエト連邦にとどめを刺すために必死で戦っていたけど、そろそろアメリカの敵は東欧諸国から、麻薬の供給地である中南米に移りつつあった80年代後半、テレビで活躍していたのが、ソニー・クロケットとリカルド・タブスの二人でした。
そう、まだ高校生で単位を取得するためには、後何回授業をさぼれるかを必死に計算していた俺は、テレビ東京で放送されていてた『マイアミ・バイス』の放送があった木曜日を毎週心待ちにしていたのでした。

それから数年後。当時、自分が接したあらゆることに対して、批評家として接していた俺は、 自分が「何事も成し遂げない(どころから何事も始めていない)」ことに愕然として、一つの行動に出ることにしたのです。

それが南米への旅でした。

当時、23歳だった俺の大切な友人が頑張っていたバンドのライブ(の打ち上げ)でよく一緒になっていた、『旅の達人』がボランティアとして南米のパラグアイという国に赴任することになったのです。
元々、子供の頃からラテンアメリカに興味があったら俺は、「この機会を逃してはならない」と本能的に感じ、とりあえず、大したプランも立てずにその友人と南米に旅立ったのです。

今ではどうだか分かりませんが、当時、日本からパラグアイまでの一番安いフライトチケットが、成田→ダラス→マイアミ→サンパウロ→アスンシオン(パラグアイの首都)でした。もちろん、乗り換えが必要なので途中の”マイアミ”で一泊。

今では「パリも去年90日もいたから緊張感ないんだよねぇ~」なんて、贅沢カマしている俺ですが、当時は初めての海外旅行。成田でフライトが遅れたと言えばビビり。乗る飛行機がジャンボより小さいと言ってはビビり。アメリカ入国でイヤな思いをしたと言えばむかつきながらも、ビビり。とにかく、何一つとっても初体験でなにもかにも新鮮でした。

マイアミでも空港からホテルに行く間のハイウェイで「あ~~、ここはマイアミ・バイスでみた風景だ!!」なんて、妙にはしゃいだりして。(我ながら初々しい!!)。

そして、パラグアイに到着後、夏期休暇中の『旅の(達人)師匠』と友人と三人で、パラグアイ→ブラジルへとバス旅行に出発したのです。




さて、パリのラ・デフェンスで見た『マイアミ・バイス』。
前に見た『スーパー・マン』とは違い、字幕がないと細かいストーリーは理解できません。ただ、言いたいことはいろいろある。

「ソニーがモテモテなのは『マイアミ・バイス』の仕様だけど、ドン・ジョンソンと違って、コリン・ファレルじゃ説得力ねぇよ!!」
「タブス役のジェイミー・フォックスには不満は無いけど、タブスとトルゥディーがなんで。。。」
「え~~。この色気のない戦闘女がジーナなのかよ!!」
「スワイテクがマッチョになってる。(笑)」
「ってことは、このデブチンがカステロ主任?」
「コン・リー美しいけど、泣き顔過ぎ」
「(フィル・コリンズは好きじゃないけど)このIn The Air Tonightをカバーした奴は殺す!!」

まあ、テレビ版の『マイアミ・バイス』が映画っぽいテレビドラマだったから、映画版の『マイアミ・バイス』がテレビドラマっぽい映画になってしまうのはしかたがないかな?と思います。でも、このエントリで言いたいことは、この作品の出来ではありません。


パラグアイからブラジルへとバス旅行を始めた我々が、最初に着いた街がパラグアイ、ブラジルの国境の街である「シウダー・デル・エステ」です。この町は「東の街」と言う意味の名前で、元来はパラグアイを長年に渡って支配していた独裁者の名前が付いていた街です。
ここは有名な"イグアスの滝”の近くで、ブラジルだけでなくアルゼンチンとの国境とも近い街です。元々、農業以外の産業が乏しいパラグアイは、工業製品などに関税が設けておらず、このシウダー・デル・エステは一種の免税店市場と化しており、ブラジル、アルゼンチンからの買い物客でにぎわっています。
そんな街の性格上、南米で「最も現金が動く街」とも言われいます。そして、現金が動く街には当然、ダークサイドもある。

当時の俺は、そんな影の部分をかいま見て、「うぉ~。この店のガードマンの腰の拳銃見た?なんてバカでかいんだ!!」とか「さっき、市塲のガードマンが渡哲也みたいなショットガン持っていたよ」、なんてはしゃいだものです。
また、このエステから歩いて国境の橋を渡り、ブラジル側のフォス・ド・イグアスで自分自身で入国手続きを行い、怪しげな役人に「お前、金を沢山持っているんだろ」とニヤニヤしながら腹巻きの中の現金をさすられたりして、「うおぉ。南米は怖いぜ」なんて興奮したものです。
(ちなみに、南米諸国の名誉のために言っておきますが、役人のみんながみんなこんなインチキ野郎どもじゃないよ)。

つまり俺はこの町で本格的な旅の興奮を覚えたと言っても良いです。そして、それはそれが『旅の女神様』との出会いでもあったのです。
(その後、色々な経由で、俺はブラジル旅行後、3年間ほどパラグアイに残って仕事をすることになるのですが、それはまた別の話です)。




そして、『マイアミ・バイス』をラ・デフェンスの映画館で見ていたら。。。
今回のソニーとタブスの宿敵となる一人、ヘスス・モントーヤなる人物の本拠地が、コロンビアあたりだと思っていたら、なんと、パラグアイのシウダー・デル・エステとブラジルのフォス・ド・イグアスだったのです。
スクリーン中であの雑踏が映し出されていると、初めて感じた、旅の濃厚な興奮が蘇ってきました。
『旅の女神様』への忠誠を再び誓い、改めて、自分と旅の関係を見つめ直そうとしている今のこの時期に、目の前にエステやフォスの風景が現れるとは!!

「これは、女神様が何かメッセージを下さってるに違いない!!」


このエントリを読んでいる皆さんは「また、Yushiのこじつけが始まった」とお思いでしょう。まあ、自分でも半分はそう思う。(笑い)
でも、最初に言ったように、『旅の女神様』のご寵愛を受けるためには、この思いこみは重要な資質でもあるのだよ。そして、その資質に恵まれた俺は、これってやっぱり、何かしらの意味があると思うんだよねぇ。そして、それが「初心をわすれるな」ってことだとは分かるんだけど。。。

その肝心な初心が今となっては何を指すのかが特定できなかったりする。(苦笑)

いずれにせよ、ベルサイユを早めに切り上げて、『マイアミ・バイス』を見たことは正解であったとは思います。
とりあえず、残りの3週間、この『女神様』からの問いかけを深く、考えてみたいと思います。
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行きた~い
パラグアイのシウダ・デル・エステとブラジルのフォス・ド・イグアス、
私も行ってみたくなりました。
そこにも、ディズニーランドはありますか? マンガ喫茶は?

エステには、ニシ○さんっていう名物日語教師がいたって聞いたことがありますが、
会ったことがありますかぁ?

エステって、やっぱり美容にいい施設がいっぱい集まってるんですか?
健康ランドはありますか? 韓○エステもあったりして!?

イグアスの滝はどうでしたか? 華厳の滝とどっちが大きかったですか?
私の住んでいた王子には、名主の滝という滝がありました。こっちも大きいですよぉ!

その『旅の達人』さんにも、どうぞよろしく! 一体、何ヶ国くらい回ったのかなあ?
道春 2006/08/24(Thu)10:25:25 編集
Re:行きた~い
>パラグアイのシウダ・デル・エステとブラジルのフォス・ド・イグアス、
>私も行ってみたくなりました。
>そこにも、ディズニーランドはありますか? マンガ喫茶は?

マンガ日本食屋ぐらいはありそうな気がします。


>エステには、ニシ○さんっていう名物日語教師がいたって聞いたことがありますが、
>会ったことがありますかぁ?

会ったことがあるかも知れませんが、顔も忘れました。(マジ)。

>エステって、やっぱり美容にいい施設がいっぱい集まってるんですか?
>健康ランドはありますか? 韓○エステもあったりして!?
>

街自体に美容施設はないかもしれませんが、イグアスの滝に行くと、マイナスイオンにあふれていて、美容にもいいと思います。

>イグアスの滝はどうでしたか? 華厳の滝とどっちが大きかったですか?
>私の住んでいた王子には、名主の滝という滝がありました。こっちも大きいですよぉ!

イグアスの滝はでかいです。多分、華厳の滝や名主の滝よりも素敵だとは思いますが、イグアスの滝もスケールが大きくて素敵ですよ。
映画版『マイアミバイス』にもイグアスの滝の勇姿は映っているので、是非、見て下さい。

>その『旅の達人』さんにも、どうぞよろしく! 一体、何ヶ国くらい回ったのかなあ?

それはあなたの方がよくご存じでしょ!!(笑)
【2006/08/24 17:04】
訃報
お久しぶりです。お元気そうですね。
「東の街」で思い出しましたが先日ストロエスネル将軍が亡くなった、と新聞に載ってましたね。
アルガーニャ 2006/08/25(Fri)18:32:22 編集
Re:訃報
>お久しぶりです。お元気そうですね。
>「東の街」で思い出しましたが先日ストロエスネル将軍が亡くなった、と新聞に載ってましたね。

お久しぶりです。
そうでしたかぁ。でも、大往生ですよねぇ。違うのかな?
【2006/08/25 20:32】
ネタバレ禁止で
コリンファレルもてもて? マイアミバイスってホ●映画なの?
しゅうりんじ 2006/08/26(Sat)16:52:24 編集
Re:ネタバレ禁止で
>コリンファレルもてもて? マイアミバイスってホ●映画なの?

違うよ。(笑い
でも、何か相手方の美人妻と一瞬に恋に落ちるんだけど、コリン・ファレルじゃ説得力ないんだよねぇ。
でも、アメリカ人の目からしたら、コリン・ファレルもドン・ジョンソンも同じなのか!?
【2006/08/28 16:44】
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